~日本で一番高い場所にある駅~
日本で一番高い場所にあるJRの駅は、長野県にある中央線小淵沢駅~しなの鉄道小諸を結ぶJR小海線の野辺山駅です。標高1345.67mの位置にあります。ちなみにこの小海線は、JRの高い駅のランキングの上位を独占している路線です。
~山頂の駅、海底の駅~
逆に最低位置の駅は、北海道と青森県の中間、津軽海峡線・青函トンネル内にある吉岡海底駅です。海面下149.5mの位置にあり、日本一はおろか世界最低位置、かつ世界最初の海底駅です。
地表にある駅で一番低い位置にあるのは、愛知県にある関西本線の弥富駅で、こちらは海抜マイナス0.93mです。
~日本一急な坂道路線~
日本は山国で、急勾配を登る山岳列車も少なくありませんが、そのナンバーワンが静岡県にある大井川鉄道の井川線です。勾配率は90パーミル、1000m走るごとに90m登るという傾斜で、ここでは現在日本で唯一、アプト式の路線を採用しています。
アプト式路線とは、通常の2本のレールの間に歯のついたレールを敷き、機関車の中心にも歯車式の車輪をおいて噛み合わせる方式で、スイスの鉄道などにはいまでも多く見られますが、日本ではここ以外姿を消してしまいました。
アプト式を採用しない、粘着式鉄道路線と呼ばれるなかでもっとも急勾配なのは、箱根登山鉄道です。勾配率は80パーミルもあります。「箱根の山は天下の剣」と、よくいったものです。
~最長記録は北から西へ、最短は九州!~
JRで日本一長い路線は、長い間、東京~青森を結ぶ東北本線の739.2kmでしたが、2002年、東北新幹線の八戸延長により途中の盛岡~八戸区間が第三セクター化されたため、順位が入れ替わっています。現在では、山陰本線の京都~幡生間673.8kmがナンバーワンとなっています。
同じくJRで日本最短の路線は、宮崎県にある田吉~宮崎空港を結ぶ宮崎空港線で、たったの1.4kmです。宮崎からも特急が乗り入れ運転しており、普通列車の運賃で特急にも乗ることができます。もっとも数分で終点についてしまうわけです。
駅区間の最長は、東海道新幹線の米原~京都間で、なんと68.1km(営業キロでは67.7km)もあります。東海道新幹線は、全線を通じての駅間平均も34kmと、線自体としても日本で一番駅間隔が長い路線です。
在来線での最長区間は、北海道・石勝線の新夕張~占冠間の34.3km。かつてはこの2駅の間に楓駅がありましたが、2004年の3月に同駅が廃止され、同区間が1位に躍り出ました。
逆にJR最短の区間は、富山県にある富山港線の大広田~東岩瀬間の450mとなっています。
~東西南北の最果ての駅たちは?~
最後に、日本の端に位置する駅を紹介しましょう。
日本最北端の駅は、駅の柱に「東京駅より1575.3km」と掲げる北海道宗谷本線の稚内駅(北緯45度2分)。文字通り最果ての地です。同じ北海道にあるのが、日本最東端の東根室駅(東経145度36分)、地図で見ればすぐわかるように、北方領土をすぐ目の前にする位置にあります。ただし駅そのものは海沿いにあるわけではないので、最果ての眺望はのぞめません。最東端の雰囲気は、1961年まで最東端駅の座にあった根室駅のほうが感じられるかもしれません。
日本列島の最西端は九州の長崎県にある松浦鉄道西九州線・たびら平戸口駅(東経129度35分)、ちなみにJR路線での日本列島最西端は佐世保駅です。
同じく日本列島での最南端は、鹿児島県にある指宿枕崎線の西大山駅で、ワンマンカーの止まる無人駅です。
沖縄までを含めると、最西端は2003年に開通した沖縄都市モノレールの那覇空港駅となり、最南端は同じモノレールの赤嶺駅となります。